源氏物語
高校生三年生 選択授業で源氏物語をとった。当時は土曜日授業で前年度に古典の単位を落としたため、必修の古典単位をとるために、やむなく選択したというのが、本当のところ。
源氏物語とは?
『源氏物語』は、平安時代初期に書かれた日本最古の長編物語文学であり、作者は紫式部(むらさきしきぶ)とされています。この作品は約1000年前の11世紀初頭に成立したと考えられており、54帖からなるこの物語は、貴族社会の恋愛、政治、文化を繊細かつ豊かに描き出しています。
源氏物語の概要は、架空の皇子・光源氏の生涯と、彼と関わりを持つ多くの女性たちとの恋愛を中心に描かれています。光源氏は美しさ、才能、富を兼ね備えた理想的な貴族として描かれながらも、彼の恋愛や人生は様々な試練に満ちており、その内面的な葛藤や成長が物語を通じて深く探求されるというもの。
高校生の授業が、生々しくていいんですか?
平安時代初期の作品でありながら、現代にも通じる恋愛。その内容は知るにつれ、自分を深みに引き込んでいきました。恐るべし紫式部。詳細は専門のサイトがあるので、ご確認いただくとして、その物語が、日本銀行券となって登場した。
日本銀行券 2000円札
2000年(平成12年)に発行された二千円札
裏の図柄 左側に、「源氏物語絵巻」第三十八帖(じょう)「鈴虫」その二の絵の一部分に、同帖の詞書(ことばがき)の冒頭部分を重ね合わせたものを配し、右側に、源氏物語の作者である紫式部の絵を配したものとする。
二の絵は、左側は冷泉院(れいぜいいん) 右側は光源氏
「源氏物語絵巻」の「鈴虫」の絵及び詞書は、五島美術館所蔵の国宝
日本雉と源氏物語
東京の檜原村で日本雉を繁殖するようになって、各地の料亭から「日本キジ」の注文が相次いだ。
その中で、雉で難しい注文が入った。
日本雉を雌雄一対の注文依頼
なぜ、このような注文があったのか? に思いを巡らせていると、源氏物語を思い出した。
何かの行事に使用されたものと考えるのは、『源氏物語』の「若菜下(わかなげ)」の巻に登場するエピソードからです。
物語の中で、冷泉帝(れいぜいてい)が大原野(おおはらの)への行幸(ぎょうこう)を行いますが、光源氏は物忌み(ものいみ)のためにこれに参加できませんでした。物忌みとは、不浄や災いを避けるために特定の期間、宮中の儀式や行事に参加しないことを指します。この期間、光源氏は身を清め、または何らかの不吉なことがあったために、宮中の行事や社交活動から距離を置いていました。
冷泉帝から光源氏への雉(きじ)の雌雄一対の贈り物は、行幸に同行できなかった光源氏への気遣いや、帝と光源氏との間の親密な関係を象徴しています。雉は、美しさや瑞兆を象徴する鳥として古来から珍重されており、この贈り物は帝の光源氏に対する高い評価と好意を示していると解釈されます。
この場面は、光源氏の政治的な地位や、宮廷内での影響力の強さ、そして帝や他の貴族との複雑な人間関係を示しています。また、物語全体を通じて、光源氏と冷泉帝との関係は重要な役割を果たし、様々な場面でその微妙なバランスが描かれます。このエピソードは、『源氏物語』が描く平安時代の貴族社会の文化や風習、人々の間の礼節や情愛を反映した一例と言えるでしょう。
財務省の銀行券解説では、冷泉院となっているが、冷泉帝ではなく院となっております。
「冷泉帝」とは『源氏物語』における天皇の一人であり、「冷泉院」という表現が使われる場合は、通常は退位した天皇(上皇)を指す尊称として理解しますが、『源氏物語』の中で「冷泉院」と明確に区別されて使用される場面はないと思うのですがいかがでしょうか?
紫式部
紫式部像の後ろの宇治橋は『源氏物語』の舞台の一つとして登場します。宇治は、物語の後半部分、特に「宇治十帖」と呼ばれる一連の章で重要な舞台となります。『源氏物語』は紫式部によって書かれた平安時代の物語で、光源氏とその子孫たちの人生を描いています。宇治が舞台となる章では、光源氏の孫にあたる二人の若者、宇治の八の宮とその妹である浮舟が重要な役割を果たします。
宇治橋自体は、京都府宇治市に実在する橋で、宇治川にかかっています。この橋とその周辺は、平安時代から多くの文学作品に登場し、特に『源氏物語』においては、主要な登場人物の一人である浮舟の物語や、彼女と関わりを持つ人々の恋愛や人間関係が描かれる場として重要です。
宇治橋や宇治の舞台は、『源氏物語』の物語世界をより広げ、新たな人物像やドラマを展開する上で中心的な役割を担っています。また、宇治は『源氏物語』の舞台としてのみならず、その歴史的、文化的な背景により、日本文学や歴史に興味を持つ人々にとって重要な場所となっています。