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神奈川県立高校生向け授業より

弁論 スピーチ大会に向けて

国語担当です。日本語をもっと楽しみましょう!
さて、今回の「技」は両親や友人へのトークはもちろん、県商工の皆さんがスピーチ大会で活用できるものについて、リトリカルデバイスをあなたに実装したいと思います。
もちろんの事、リトリカルデバイスは、ポータブルスキルのひとつですので、普段から実戦で使用できるようにしましょう!


リトリカルデバイス(修辞技法)は、文章やスピーチに効果を加え、メッセージを強化するために使用されます。いくつかの一般的な例を以下に挙げます:

  1. メタファー(隠喩) – 直接的な比較ではなく、あるものを別のものとして表現すること。例:「時間は金なり。」
  2. シミリ(明喩) – 「〜のようだ」「〜の如く」などを用いて、二つの異なるものを比較すること。例:「彼は獅子のように勇敢だ。」
  3. アナフォラ(頭韻法) – 複数の文や節が同じ単語やフレーズで始まること。これにより強調やリズムが生まれる。例:「私たちは戦う。私たちは立ち上がる。私たちは勝つ。」
  4. アンチテーゼ(対照法) – 対立する概念やアイデアを並置することで、それぞれの効果を強調する。例:「言葉で治療し、沈黙で傷つける。」
  5. ハイパーボレ(誇張法) – 誇張を用いてある事柄を実際よりも大きくまたは極端に表現すること。例:「彼の話は永遠に続いた。」
  6. イロニー(皮肉) – 文字通りの意味とは逆の意味や効果を表現すること。例:「大雨の日に「素晴らしい天気だね」と言う。」
  7. オキシモロン(矛盾法) – 矛盾する用語を組み合わせること。例:「甘い悲しみ」

これらの技法は、読者や聞き手の注意を引き、情感を喚起し、記憶に残るメッセージを作り出すのに役立ちます。

実践使用例

「私はお小遣いが欲しい」と親に伝える際に、様々なリトリカルデバイス(修辞技法)を使って効果的に表現する方法をいくつか紹介します。これにより、普通のお願いをもっと創造的かつ印象深く伝えることができます。

  1. メタファー(隠喩):
    • 「父さん、母さん、私の財布は干上がった井戸のようだ。お小遣いは、その井戸に注がれる待ち望まれた雨だ。」
  2. シミリ(明喩):
    • 「私の経済状況は、太陽の下で枯れた花のようだ。お小遣いがあれば、それは水のように私を再び生き生きとさせるだろう。」
  3. アナフォラ(頭韻法):
    • 「お小遣いが欲しい、お小遣いで学ぶ、お小遣いで成長する。」
  4. アンチテーゼ(対照法):
    • 「私の部屋は片付いているが、財布は空だ。」
  5. ハイパーボレ(誇張法):
    • 「もしお小遣いが増えなければ、世界が終わる」
  6. イロニー(皮肉):
    • 「経済的に自立しようと思うんだ。だから、今、もっとお金が必要なんだよ。」
  7. オキシモロン(矛盾法):
    • 「父さん、母さん、私のこの豊かな貧乏生活に少し彩りを加えてほしい。」

これらの表現方法を使って、お小遣いのお願いをすると、親御さんに少しユーモアや創造性を感じてもらい、話が前向きな方向に進むかもしれません。(これらの言葉を使っても、その結果に対する責任は私には持てません。)